ラノベ書きしもの日記

ワナビの日記

2023-01-01から1年間の記事一覧

ためてためて訪れる崩壊の見事さ 映画感想『大菩薩峠(岡本喜八版)』

オチまでネタバレ。

最近観た映画、読んだ本

最近観た映画と読んだ本 バック・トゥ・ザ・フューチャーPART2 世代ではないのでこの映画の影響を受けた作品を知らず知らず観ているわけで、新鮮さとかワクワクはない。のだけれど、すごくよくでたエンタメなので世代でない人間が今の時代に観てもばっちり面…

映画感想『ドロステのはてで僕ら』※ネタバレ

『ドロステのはてで僕ら』を観たので感想。ネタバレありです。 人気劇団『ヨーロッパ企画』の作った映画。 あらすじ:カフェのマスター加藤が上の階にある自宅へ帰ると、部屋のモニターに映る自分自身が話しかけてくる。モニターに映る加藤は、自分を2分後の…

読書感想『ミモザの告白(八目迷)』※ネタバレ

ガガガ文庫のラノベ、ミモザの告白を読んだので感想を。ネタバレありです。 あらすじ:一昔前の日本の片田舎。冴えない高校生の咲馬は文武両道容姿端麗な幼馴染・汐へのコンプレックスを抱えつつも親友として学校生活を過ごしていた。ある日、汐は自身の性別…

怨嗟の連鎖を断ち切るもの 映画感想『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』※ネタバレ

映画『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』を観たので感想を。結末までネタバレあり。 あらすじ:昭和三十一年、日本財政界の大物である龍賀一族当主・龍賀時貞が死去。帝国血液銀行に勤める水木は龍賀製薬の社長であり後継者候補の龍賀克典とのツテを使い、出世のため…

映画感想『天使のたまご』

押井守の有名なわけわかんない映画『天使のたまご』 アマプラで配信終了前に駆け込み視聴。物語性を排してイメージの連続でみせようとする作品に、言葉での感想を書くのは野暮なので、このアニメについて書くのではなく、観て頭の中に浮かんだことを書こうと…

確かにそうなるよな 映画感想『黄龍の村』※ネタバレ

ベイビーわるきゅーれの阪元裕吾監督の作品『黄龍の村』を観たので感想を書きます。絶対にネタバレを観ない方がいいし、ベイビーわるきゅーれが好きな人はだいたい楽しめるので未見の方は読まない方がいい。 旅行を楽しむ若者たち。しかし帰りの山道でタイヤ…

主人公が可愛そうでしょうがない 映画感想『サプライズ』※ネタバレ

映画『サプライズ』を観たので感想を書きます。結末までネタバレあり。 監督はアダム・ウィンガード。後にアメリカ版デスノートやゴジラvsコングを撮ることになる。 あらすじ 両親の結婚35周年を祝うために集った子供たちとそのパートナーたち。その夜、一家…

今週配信で観た映画

長々と記事を書くほどではないが、持ち前の頭の悪さで記録しておかないと何を観たのかもその時の感情も思い出せなくなるので、メモ。全部ネタバレがある。

映画感想『ナポレオン』※ネタバレ

リドリー・スコット監督のナポレオンを観たので感想。ネタバレありです。

読書感想『ブギーポップは呪われる(上遠野浩平)』

ブギーポップ久々の最新作『ブギーポップは呪われる』を読んだので感想。 結末までネタバレあり。

まだ威厳があったころのラドン 映画感想『空の大怪獣 ラドン』

ゴジラマイナスワンを観て、古い怪獣映画を観るのも面白いのではないかと思って少しずつ観ている。初代ゴジラ、ゴジラの逆襲と来て、今回はラドン。アメリカ版ゴジラのせいでごますりクソバードの蔑称がついた偉大な大怪獣の初回登場を確認。 初代ゴジラでは…

ぐっと面白くなった第2章 映画感想『アイドルマスターシャイニーカラーズ 劇場先行上映第2章』※ネタバレ

シャニアニの劇場先行公開第2章を観ました。以下、結末までネタバレあり。

首の時代の終わり 映画感想『首(北野武)』※ネタバレ

北野武映画最新作『首』を観ました。感想を書きます。 荒木村重が謀反の後、敗走。忠臣の謀反で織田家が揺れる中、織田信長は「息子ではなく、最も功績をあげた家臣に跡を継がせる」と宣言する。いつかの天下を夢見て信長に耐え忍んできた光秀、秀吉は跡取り…

読書感想『メアリ・ジキルと怪物淑女たちの欧州旅行 Ⅰウィーン編(著:シオドア・ゴス)』※ネタバレあり

シオドア・ゴスの人気シリーズ第二弾『メアリ・ジキルと怪物淑女たちの欧州旅行』を読んだので感想。結末までネタバレがあります。

永遠より求めたいもの、【ふゆ】のその先 シャニマスコミュ感想『P-SSR 【三文ノワール】黛冬優子』※ネタバレあり

アイドルマスターシャイニーカラーズのP-SSR【三文ノワール】黛冬優子を読んだので感想を書きます。結末までネタバレあり。

ここではない少女こそがフィクションで、目を焼いて放さないフィクションこそ未来 映画感想『サマー/タイム/トラベラー(新城カズマ)』※ネタバレ

新城カズマ著、早川文庫2005年刊行のSF小説『サマー/タイム/トラベラー』を読みました。 地方都市・辺里市に暮らす卓人、響子、コージン、涼、そして悠有の高校生五人組は<プロジェクト>と称して集まり、響子をリーダーにして非生産的な研究を繰り返してい…

ゴジラの野性味が強く、人間の活力が強い 映画感想『ゴジラの逆襲』※ネタバレ

ゴジラマイナスワンを観て、そういえば私は数作しかゴジラを観たことがないなと思い過去作を掘り始めた。

贖うことのできない罪と、その先の希望について 映画感想『北極百貨店のコンシェルジュさん』※ネタバレ

Production I.G.の劇場映画『北極百貨店のコンシェルジュさん』を観たので感想を書きます。結末まで含めてネタバレあり。

テレビドラマ映画とは思えない映像美 映画感想『真夏の方程式』

東野圭吾原作の人気ドラマ・ガリレオシリーズの劇場版第2作『真夏の方程式』を観たので感想を書きます。トリック、結末のネタバレがありますのでご注意を。

凡庸な悪を跋扈させるのは社会 映画感想『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』

『花殺し月の殺人』の映画化。スコセッシ監督最新作『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』を観ました。以下、ネタバレあり。 1920年代、白人に追いやられてたどり着いたオクラホマの居留地から石油が出て世界一裕福になったオセージ族。オクラホマにはオセ…

連綿と続く搾取のシステム、その名は宗教 読書感想『信仰が人を殺すとき(著:ジョン・クラカワー 訳:佐宗鈴夫)』

1980年代のアメリカで起きたモルモン教徒による殺人事件への取材を通して、モルモン教の歴史やモルモン教徒が起こした事件、そしてその背景にどれほど深刻にその教えが影響しているかを書き綴ったノンフィクション。

Pもアイドルも初々しい丁寧なアニメ化 映画感想『アイドルマスター シャイニーカラーズ 第1章』※ネタバレ

アイドルマスターシャイニーカラーズのテレビアニメを劇場で先行上映する企画、第一章を観たので感想を。 ネタバレありです。

セッ…… 映画感想『オペレーション・フォーチュン』※ネタバレ

ステイサム主演、ガイ・リッチー監督のオペレーション・フォーチュンを観ました。 以下、結末までネタバレあり。

犯罪も怖いけどカスハラも怖い 映画感想『マスカレード・ナイト』

東野圭吾原作、キムタク主演のシリーズ第二弾『マスカレード・ナイト』を観たので感想を。 高級ホテルで大晦日に行われる『マスカレード・ナイト』に、都内で発生した殺人事件の犯人が現れるという密告状が警察に届く。警察はホテルの従業員にふんして潜入し…

映画感想『特捜部Q 檻の中の女』

デンマークの人気ミステリー小説『特捜部Q』の映画化第一作。 頑固者で独断専行の結果大失態を犯し資料整理を担当する特捜部Qへ左遷された刑事カール。資料整理中に自殺として処理されていた女性議員ミレーデ失踪事件に違和感を抱いたカールは、助手のモサド…

あんまり面白くなかった 映画感想『ガンパウダー・ミルクシェイク』

あんまりおもしろくなかった。 ジョン・ウィック的などうやって運営されているのかよくわからない殺し屋業界が舞台で、暗殺者の女性がひょんなことから組織と対立し大騒動に発展する。 のだけれど、ストーリーがだいぶ雑でいまいち乗れない。キャラもちゃん…

無難すぎる 映画感想『スカイスクレイパー』※ネタバレ

ドウェイン・ジョンソン主演の映画『スカイスクレイパー』を観たので感想を書きます。 超巨大高層ビル・パールのセキュリティ監査を依頼された元FBIのウィル(ザ・ロック)。パールがテロリストに占拠され、火を放たれる。上層階に取り残された家族を救うため…

意外と好きだった 映画感想『ゴースト・イン・ザ・シェル』

攻殻機動隊のアメリカでの実写版映画『ゴースト・イン・ザ・シェル』を観たので感想を書きます。 士郎正宗の漫画をハリウッド映画化、という趣は薄く、押井守の映画2作と神山健治版アニメを混ぜて作った実写映画という感じ。構図等かなり押井守の攻殻機動隊…

終わらない暴力の螺旋の最後の救い 映画感想『ジョン・ウィック:コンセクエンス』※ネタバレ

ジョン・ウィック:コンセクエンス(Chapter4)を観たので感想を書きます。 結末までネタバレがありますのでご注意ください。