ラノベ書きしもの日記

ワナビの日記

Pもアイドルも初々しい丁寧なアニメ化 映画感想『アイドルマスター シャイニーカラーズ 第1章』※ネタバレ

 アイドルマスターシャイニーカラーズのテレビアニメを劇場で先行上映する企画、第一章を観たので感想を。

 ネタバレありです。

 

 これはかなりいいアニメ化でした。

 事前に出ていた予告編から、いかにも低予算CGアニメといった感じのカクカクしたものになっているように見えたので作画面でかなり不安があったのですが、いざ劇場で観てみるとこれがいいアニメ。

 もちろん作画そのものは劇場向けの大規模な作品と比較するといいとは言えなくて、灯織の髪とかえらいことになっているし動きが固いところはけっこうある、特に1話は羽や花びら等かなりCG過ぎて違和感は強い。

 なので手放しでとにかくすばらしい、とは言えないながら、その分演出面でキャラ性を補っており、キャラの可愛さや背景、ストーリー面での丁寧な作りはみていて心地良い。安直に悲劇や障害、いやな人物を立てて物語を進めるのではなく、プロの仕事としてアイドルとPが奮起している物語をチョイスしているのもいい感じ。

 Pはキャラデザ、芝居ともに好青年。非常に違和感なくアイドルとならんでいた。ちなみに事務所内ではクロックス。髪型差分あり。

 キャラの演出は全体的に気が使われていて、樹里がバスケットボールを拾う際にはいったん何かかみしめるようにじっとボールを観たり、そんな感じでどのキャラも背景が見える演出をされている。凛世がコメディリリーフとして要所で機能しているあたりも、放クラの解像度が高い。ライブパートはかなりよくて、果歩の長い手足をぶんぶん振り回すようなダンスはみていて気持ちいい。

 各話のラストはその回のアイドルたちをP視点で撮影した思い出の写真といった演出もあり、このあたりもキャラ萌え的な没入感が高い。霧子が1枚目の写真でシングルピースして、次でダブルピース、みたいな細かい演出がキャラへの愛着が高まる工夫だと思う。

 とはいえOPの顔の変わるダンスとかなんとも言えない不気味さがあったり、1話目はかなりスローな作りだったり、これテレビで週一回みて面白いのだろうかというのは疑問だ。

 私は大画面でキャラが観られてシナリオがスムーズで、各キャラの可愛いポイントとPの可愛いポイントが観られてかなり満足なのだけれど、新規ファンが入りやすいかというと……うーん。

 私は大満足。あなたがどうかはなんとも言えない。U149というすさまじい作画の傑作が生まれた後にミリ、シャニと続く順序はちょっと後続二つにとって痛手だったかなとも思う。

 私は全部劇場で観る。