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ぐっと面白くなった第2章 映画感想『アイドルマスターシャイニーカラーズ 劇場先行上映第2章』※ネタバレ

 シャニアニの劇場先行公開第2章を観ました。以下、結末までネタバレあり。

 

 面白かった。第一章よりぐぐっと面白くなっている。

 前回から引き続き灯織がコミュニケーションで悩むところから始まり、W.I.N.G出場とその結末、さらにはウィングを経たアイドルたちの成長とその先が描かれる。

 一章の四話でキャラ紹介が終わっているので今回はかなり特にテンポがかなりよくて、キャラの葛藤からの克服、アイドル同士の仲直りやチームの成長がかなりのスピード感で描かれている。それが性急に取られないように演出されており、第一章と比較して飛躍的に演出やシナリオのクオリティが高い。また、映像的にも面白い画があって、夕日の中の三峰や、ウィングの舞台裏で座り込むアンティーカなど印象的。

 283プロから出場した4ユニットはウィングで全員が敗北。283プロは全敗の結果で終わるのだけど、ここの描き方が非常にいい。5話である程度イルミネの話もおちつき、プロデューサーの奮闘でW.I.N.G出場が決まり、と盛り上げてのあっけない敗北。

 ウィングの様子がほぼ描写されないまま、戦いへ挑むアイドルたちの気合が最高潮の瞬間にぱん、と負けた姿が描写される。ここの省略はかなり驚いた。また、プロデューサーがアイドルの姿をより広く認知してもらうために、WINGに向けた様子をドキュメンタリーにした番組を企画しており、その番組用の映像を使ってのアイドルたちの輝きと落胆の描き方はシナリオがかなり上手い。スムーズに二つの時間軸の描写をつなげて、たった一話で一気にその転落からの復活を描いている。

 ここはキャラ演出も冴えていて、元気いっぱいの果穂は止められない涙がこぼれ、一方の恋鐘は言葉では強がりながらも静かに拳を握るだけで顔が映されない。果穂は生まれて初めて出会う「夢中になったものが最善の結末を迎えず終わる」感情に対応の仕方がわからない心の揺れが、作画と芝居両方から大きく描かれていて泣けちゃうし、恋鐘は何度オーディションに落ちようと不屈の闘志でアイドルになった彼女だからこその口惜しさと、アンティーカのみんなの前ではその悔しさに耐える選択を取る姿が普段とのギャップで泣ける。この二人の対比を通して、アイドルユニットたちはすでに個々人のアイドルではなくユニットとして大きなまとまりになっていることが演出され、キャラ萌え的な良さも含めてかなりいいシナリオ・演出だと思った。

 1クールのミッドポイントでウィング敗退コミュを終えて何をするのかと思ったら、続くのは283プロの合同ライブ。そしてその中心に立つのはもちろん、と続きも気になる。第2章はかなりよかったです。

 

 キャラ萌え的な見どころも随所にあって、アイドル同士仲良くなっている描写が端々にあって画面を見ていて楽しいところが多々ある。マカロン食べてからちゃんぽんを食うちょこ先輩とか。プロデューサーとはづきさんにプリンを買ってきたが、二人が忙しくて渡せていないのだろう天井社長がひとりでプリン食べてるとことか。とにかくシャニマス好きなら満足の第2章だったと思う。

 その分、1話目のテンポの遅さはテレビ放送でみるとなかなかシャニマス知らない人には退屈だろうし、果たしてこのアニメがテレビ放送でどう評価されるのだろうかというのは悩ましいところ。

 しかしシャニマスユーザーの自分としては、3章も映画館で観るつもりになれるくらい満足だった。