小説
宮内悠介著の小説『偶然の聖地』を読んだので感想。 表紙の序文によれば「エッセイと小説の中間のようなもの」という依頼で雑誌「IN POCKET(廃刊)」に連載された作品をまとめたもの。 登ると願いを叶えてくれるが地図にはなく行き方も不明という伝説の“存…
『哀れなるものたち』の原作者アラスター・グレイの第一長編『ラナーク』を読んだ。本作のネタバレがあるため、未読の方はご注意を。 グレイは日本における著作の邦訳は哀れなる~以外絶版。本作も絶版で中古価格が定価よりだいぶ高くなっており読むのが難し…
ガブリエル・ゼヴィン著、池田真紀子訳の小説『トゥモロー・アンド・トゥモロー・アンド・トゥモロー』を読んだので感想を。結末までネタバレありです。 あらすじ:ハーバード大学に通うサムは、MITでゲーム作りを学ぶハイディと再会する。二人は幼い頃、サ…
ガガガ文庫のラノベ、ミモザの告白を読んだので感想を。ネタバレありです。 あらすじ:一昔前の日本の片田舎。冴えない高校生の咲馬は文武両道容姿端麗な幼馴染・汐へのコンプレックスを抱えつつも親友として学校生活を過ごしていた。ある日、汐は自身の性別…
ブギーポップ久々の最新作『ブギーポップは呪われる』を読んだので感想。 結末までネタバレあり。
シオドア・ゴスの人気シリーズ第二弾『メアリ・ジキルと怪物淑女たちの欧州旅行』を読んだので感想。結末までネタバレがあります。
新城カズマ著、早川文庫2005年刊行のSF小説『サマー/タイム/トラベラー』を読みました。 地方都市・辺里市に暮らす卓人、響子、コージン、涼、そして悠有の高校生五人組は<プロジェクト>と称して集まり、響子をリーダーにして非生産的な研究を繰り返してい…
ピーター・スワンソン著『アリスの語らないことは』を読んだので感想を。創元推理文庫から。 原題は「All the beautiful lies」全ての美しい嘘、だそうです。原題のが作品に合っているような、邦題の方が物語の芯の部分をぼかして想像を働かせるような、どち…
まさかまさかの戯言シリーズ最新作『キドナプキディング 青色サヴァンと戯言使いの娘』を読んだので感想を。 十代のころ清涼院流水にハマり、氏が帯を書いているというだけの理由でクビキリサイクルを読んだのが始まりなので、思いで深い。久々の新作は楽し…
ピーター・スワンソン著の小説『そしてミランダを殺す』を読んだので感想を。 以降結末までのネタバレが記載されています。
アーカム計画を読んだ。クトゥルフものの傑作と名高い一作。絶版。 結末までネタバレあり
AURA 〜魔竜院光牙最後の闘い〜を読んだ。2008年、ガガガ文庫より刊行。作者は言わずと知れたエロゲーライター田中ロミオ。ガガガは初期にはエロゲーライターを積極起用していた(というか、一時のラノベ・アニメ業界は積極的にエロゲーカルチャーから人を引…
全三巻の最終巻。神々が人類から選んだ数名の英雄に超常の力を与え争わせる世界、運命に絶望し人類廃滅に動く覇者エルジャムカと、唯一エルジャムカを殺しうるカイエンの戦いの物語。 結末までネタバレありです。
シオドラ・ゴス著、鈴木潤・他訳の小説『メアリ・ジキルとマッド・サイエンティストの娘たち』を読みましたので感想を書きます。 ネタバレありです。
国書刊行会から出ているジーン・ウルフの『ケルベロス第五の首』を読んだ。 タイトルは知っているが長らく読んだことのなかった一冊。まず装丁がかっこいい。 以下、ネタバレがあります。
ペ・ミョンフン著「タワー」を読んだので感想。ネタバレありです。 647階建ての巨大タワーにして50万人が暮らす独立国家<ビーンタワー>を舞台に、特殊な国家のありようやそこに暮らす人々の姿を描く韓国SFの金字塔。 面白かった。明らかに韓国という国の政…
深見真著、ブロークン・フィストの一巻を読んだ。 第1回富士見ヤングミステリー大賞を受賞した一作であり、現在も現役で作家として活動し、PSYCHO-PASS サイコパスなどのアニメ脚本・シリーズ構成でも活躍する深見真のデビュー作。2002年発売。 富士見ミステ…
SF作家の伴名練が編者としてまとめたSFアンソロジー。 伴名練が選んだなら面白いだろう。という期待感で手に取る。本書は国産SFを幅広い時代から「SFかつホラー」という縛りで選んでいる。各短編の前に伴名練による短い解説が書かれているのだが、これがいい…
新作短編をリリースしました。読んでください。 たくさんの幸せをすくえる魔法のスプーンで幸せを奪われることで幸せになる少女の物語です。重め感情こじらせ百合です。 t.co