ラノベ書きしもの日記

ワナビの日記

あんまり面白くなかった 映画感想『ガンパウダー・ミルクシェイク』

 あんまりおもしろくなかった。

 ジョン・ウィック的などうやって運営されているのかよくわからない殺し屋業界が舞台で、暗殺者の女性がひょんなことから組織と対立し大騒動に発展する。

 のだけれど、ストーリーがだいぶ雑でいまいち乗れない。キャラもちゃんとして理屈で動いていないような気がする。ネオンっぽい色彩でのアクションは色味はかっこいいのだけれど、早送りしているのかカクカクしていたり、オフビートなコメディアクションなところは怠い。アクション演出が自分の好みから外れたアクション映画は観ていてしんどい。

 設定面はかなりよくって、銃の持ち込みを禁止する殺し屋たちの集うダイナー(この設定はモロに平山夢明のダイナーだ)はデザイン含めいい。しかしこのダイナーの立ち位置がよくわからなくて、私闘御法度の殺し屋組織のセーフエリアというわけではなさそうで、かなり曖昧な存在に思う。というかラストの雑な作戦をみるに、勝手に銃を持ち込んだらペナルティという感じでもない。よくわからない。

 図書館は相当素晴らしい設定。三人の女性が管理する武器庫で、殺し屋が訪れると銃を授けてくれるのだが、この銃が全て本の中に入っている。出てくる作家はヴァージニア・ウルフ等のフェミニズム的に重要な作家たち。つまりは本が女性に力を与える、ということで大変好みの設定なのだけれど、しかしそこで行われるジョン・ウィック2みたいな武器調達シークエンスはジョン・ウィックほど洒脱ではなくなんかかったるい。図書館のメンバーはかっこいいのだけれどそれは役者がかっこいいのであって、キャラや死にざまはゆるい。図書館アクションもあんまり。

 とにかくノット・フォー・ミーな映画だった。