ラノベ書きしもの日記

ワナビの日記

お菓子のチョイスが渋い 映画感想『”それ”がいる森』※ネタバレ

 中田秀夫監督、相葉雅紀主演の映画『"それ"がいる森』を観たので感想。ネタバレあり。配信になってからこの映画を観る人はネタ知っているだろうけれど。

 

 森に潜む”それ”がなんなのかを徹底的に隠した宣伝で関心を引いて、いざ劇場公開されるとボッコボコに叩かれた本作。子供向けの映画とした撮ったそうで、昔でいう学校の怪談みたいなイメージでしょうか。実際のところ子供向けというより映画叩いて遊ぶユーチューバーの養分にしかなってないような。

 

 なぜ子役は声を張る芝居しかさせてもらえないのか。子供がメインの映画なのに子役の演出がずっと段取り臭くてイマイチ。主演の子役がずっとなんとも言えないいやーな表情をしていて、なんか嫌だった。

 子供が山の中に秘密基地を作って菓子食ってるけど、熊がいる山で怖いことをするなあと思う。菓子が割れかりんとうというチョイスが渋い。美味いよな割れかりんとう、油飲んでるみたいなカロリーだけど。

 もちろんろくでもない映画だという前評判で、それが観たくて観たのだが、そういった観点で観てもイマイチだった。珍味的な楽しさも薄い。説明台詞減らして、展開短くして、父子の問題を丁寧に描いたら普通のジュブナイルホラーになったのになあと思うし、だからこそ珍味的な楽しさが薄いのかも。

 全体的にシャマランのサインを下地にしてそう。サインってシャマランの物語を引っ張る巧さ、ビックリさせる巧さがあってようやく成り立つ作品(しかもそれをもってしても否定的な意見が多い。ちなみに私は大好き)なわけで、模倣するのはかなり難しいチョイスだよなと思う。サインや宇宙戦争でツッコミどころになる「侵略する星についてもうちょい調べてからこいよ」ってところをカバーしたシナリオのつもりだったのかもしれないけれど、でも別にそこってどうでもよくないかな。

 後半、突然小日向文世が現れて宇宙人について話てくれるのだけど、これが教頭先生だったらまとまりがちょっとよかったよね。と妄想した。

 エンドロールは楽しい。